2019年08月08日

原音重視なプリアンプ FREEDOM CUSTOM RESEARCH Quad Sound-Bass Pre AMP [SP-BP-01]

20190808_211440.jpg

このブログではギターについてやたら触れてますが、実は私本職ベース用なんですよね。

よくいるじゃないすか

「え?あのコンビのボケとツッコミ逆じゃないの?!」

ってやつ

あれと一緒です。

いや嘘です、それとは違います。

僕は元School Food Punishment/現siraphの山崎さんが好きで、昔これを一時使用されてたのでずっと使ってみたかったんですよね。

しかし噛むほど長いブランド名と商品名。。
打つのしんどいんでもう一回は打ちません。

Quad Sound-Bass Pre Amp


商品名のQuadは4種類の音色が組み合わせで出来るからの名称でしょうね。
開発コンセプトがサウンドのバリエーションで、一台で現場で対応出来ることを目標にしてるみたいです。

4種類は
@BUFFER ON / Pre AMP ON
ABUFFER ON / Pre AMP OFF
BBUFFER OFF / Pre AMP ON
CBUFFER OFF / Pre AMP OFF


イメージとしてクリーンブスター+プリアンプという2台を1台に収納しましたっていうニコイチな感じ。

とは言え、たぶん4種類はガチでこれ一台でやらない限り使わないっす。

他に歪み使ったりする分には一切使わないっす。

僕にとってはSolo Sound-Bass Pre AMP。
ただその単体プリアンプの性能が素晴らしい。

かかっていく順序は
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@BUFFER⇒AEQ⇒BVolume
です。

BUFFER BOOSTER

とりあえず回路のエフェクトがかかっていく順に説明。

僕が全く使ってないバッファーブースター。

バッファー自体はノイズに強くなるとかあるんすよね。
竿から出たばっかりのシールドに乗ってる音はハイインピーダンスでノイズの影響をがっつり受けるので、ローインピーダンスにしちゃおうぜってのが大元の機能。

ただそれこそギターで言うところの、バッファーにはEP Boosterみたいに通すだけで音が太くなるとか、ケンタウロスみたいに通すだけでミドルが前に出てくるとかあるので、バッファーに求めるのって大元の耐ノイズ機能ではなくて現代では音質変化を求める物でしょうね。

その上でこいつはどうなるかっていうと、アクティブ化します。
分かりやすく言うとコンプ感が強くなるって言うといいんですかね。

パッシブベース奏者が曲によってアクティブ臭さが欲しいとか、パッキパキのスラップ弾きたいとかそういう時に踏むといいですかね。
イナたいバラードではOFF、ファンクではONみたいな。

フリーもマーカスもアクティブじゃんか(何

ただこれをコンプだと思えば素晴らしい使い道があって、色んなエフェクターを並べたのち最終段にこれを挟み、BUFFER ONでコンプをかけ、後ろのEQで音質補正。
DAWで音作り込んだあと、コンプとEQは鉄板でMIX時にかけるっしょ。
音源っぽい音が卓に送りやすい、っていう使い方が一番両方ONにした時の好みの使い方ですかね。
その場合のイメージはBUFFER BOOSTのツマミはコンプのアウトだとかんがえていじってみるといいっすよ。

あと念の為、BUFFER ONのみの場合はEQもVolumeもツマミは効きません。

EQ

このEQがマジでやばい。

あれ、語彙崩壊してる。

マジエモい。

BASS:80Hz ±22dB
MIDDLE:200〜2kHz ±16dB
TREBLE:6kHz ±22dB

これ必要なアダプターが9Vなんですが、内部昇圧で18Vまで上がってるんですよね。
その結果ブースト出来るdB範囲めっちゃ広いんですよね。

電圧上げるとなぜそんなこと起こるのかってのは割愛しますが、ご飯めっちゃ食うと太るみたいなもんです。

ミドルの対応周波数はFREQUENCYツマミで調整します。
一応12時で280Hzで15時でみんな大好き500Hz。
スタートが7時の200Hzから15時が500Hzというローミッドに対しめちゃくちゃ細かく調整出来るのがめちゃくちゃ魅力。
15時方向から17時方向で500Hzから2kHzまで一気に向かいます。

またこれトレブルがシェルビングなんすよね。
これもDAWのEQっぽい仕様で、プロっぽいMIXってなんかキラキラしてるじゃないすか。

例えば、ビートルズが愛したEQにRS135ってのがあるんですが、これ8kHz以降をガチ上げするEQなんすよね。
そうすることによってパリッとして音に透明感が生まれ抜けが良くなるんですね。

以降MIXにおいて、高域のブーストは主流の方法論となっていて、現代においてはSonnox OxfordのInflatorなんかの高次倍音付加なんかも同じような理論で重宝されてますね。

んで、このプリアンプのトレブルはシェルビングなのでめちゃくちゃそのツボを分かっている仕様。
そのまま卓に送ってください、いい音しますよという漢気を感じる。

また、BASSのブースト帯域が80Hzという玄人好みのポイント。
これより下だと箱ではLOWが回っちゃって意外と不便だったりする。
これは一概には言えないですが、キックのLOWのピークが60Hzにあったりするので、マスキングされやすく被りやすいんですよね。

この辺もアンサンブルを意識したポイントとなっていて、プロにこりゃ重宝されますわ〜〜って感心しましたね。

実際の使用例

BUFFER ON / Pre AMP OFF

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Ex.1]最前段バッファーとして

これは分かりやすくローノイズ化兼音色変化ですね。
ギタリストがケンタウロスやTS808を最前段に置くイメージで使うといいと思います。

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Ex.2]最後段バッファーとして

これは最終的な音色補正として使われるEP BOOSTER的な要素としても捉えられますし、コンプ的な意味合いとしても使えます。
バッファーって名前に捉われないのがキモ。
RATだってディストーションだけどとんでもなくコンプ感強いっしょ。

BUFFER BOOST ON / Pre AMP ON

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Ex.3]最前段のアクティブ化プリアンプとして

これはパッシブベース限定ですが、アクティブベースのオンボードプリアンプをアウトボードに取り出すイメージですね。
まずこれで、素の音を作ってから色々かけていく感じ。

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Ex.4]最後段コンソールとして

上記でも書きましたが、バッファーをコンプと捉え、EQを卓のEQと捉えるミキサーのワントラック的なイメージです。
そうするとここから卓に入った音が音源のようにバランスの取れた音が送れます。
非常にDAW的な使い方。

BUFFER OFF / Pre AMP ON

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Ex.5]一般的なプリアンプとして。っていうか高品質EQとして。

この用途が一番多いんじゃないでしょうか?
ご多分に漏れず僕もこの使い方です。
最終的な音色決め用のプリアンプとして使用。
上記のコンソール的な意味合いもありますね。
僕は初段にコンプ入れてるので、これ以上のっぺりしたくないんですよね.

あと折角パッシブベース使っている以上、細かいニュアンスも出してやっぱ巧ぶりたいじゃないすか(巧いとは言っていない。

※写真のツマミ位置は写真用なので適当です。

ってことで超優秀

ほかにも色々な使い方があると思います。
それこそ、歪ませないジャズマンなんかはこれ一台で幅が広がると思います。

とにかくオーディオ的な音の良さが魅力。

ハコのライブの外音に不満があるとか、アンプはモニター的な使い方じゃいとかの実践的な使い方から、そもそも自分のベースアクティブ化してぇんだよなぁでもボディ削りたくねぇなぁとか、そんなニッチな需要にも答えてくれる一台です。

元々3〜3.5万円くらいしてましたが、廃盤になって価格も落ち着いてきた今が買い時ではなかろうかと。

見つけたらオススメです。

なんだか、自分の情熱もあってやたら難しい話を交えつつ長くなってしまった。。。

読んでくれてありがとう。
posted by mugeek at 11:43 | Comment(0) | エフェクター | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月31日

Greco SE500 1979年 フジゲン製 ストラトキャスタータイプ SUPEER SOUNDS

Greco SE500


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去年ヤフオクで購入して放置していた1本。
実は状態が結構悪かったんですが、色々拭いたり磨いたりして割と見れる見た目になりまんた。
ただ、汚れやサビが目立っていただけで、綺麗にしてあげたらフレットの減りも少ないし良い子。

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SE500というシールが貼ってありますね。
品番から分かりやすく、当時¥50,000円のおぎたー。
ペグがあんまり良くないんですよねこれ。

20190331_171535.jpg

シリアルナンバーは【H791063】です。
アルファベットを除いて頭二桁が年代ってことで1979年製ってことがわかります。

以前書いた『1975年のギターの定価って現代だといくら?』から現代価値に換算して約¥70,000円くらいですね。
79年くらいになると、現代とそこまで大きく物価指数も変わらないみたい。

ちなみにグレコにもマツモク製が勿論あって、ネックプレートに「MATSUMOKU」って書いてあるのがマツモク製。書いていないのがフジゲン製です。

20190331_171509.jpg

SUPER SOUNDSってネーミングで、よくよく考えるとすげぇ安直なネーミング。

だってさ、直訳したらさ


超音!


超!!!音!!!()


ってことですよ・・・どういうこと・・・

クリリンのことで怒ったんですかね?(はなほじ

ちなみにストラトタイプがSUPER SOUNDS()に対し、テレキャスはSPACEY SOUNDSって名前です。

ボディ前面
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ボディ背面
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これピックアップセレクターがなんと3WAYなんですよね。
フロント+センターとかセンター+リアとか出来ない仕様。
なんだよ不便じゃねえかって思いがちですけど、実はストラトキャスターがFender社から発売された1950年代はむしろそれが当たり前だったんですよね。

んで、上の画像のヘッドを見てもらうと分かるとおり、ヘッドからトラスロッドは回せない仕様なんですよね。
この仕様も1950年代のFender社のストラトと同じ仕様。

ってことから、このギターは勿論コピー品なわけでして、元にしたのが1950年代のストラトだったんでしょうね。
ネックがワンピースメイプルネックのDシェイプなので、モチーフは1959年かな??

ただし、ヘッドはラージヘッドという、いわゆる70年代仕様。
コピーしきれてへんなぁ、で片付けても良いのですが、これには深い深い海よりは深くない事情がある模様。

当時マツモクから78年に独立した、原山さんという名工がおりました(ご存命)

簡単に言うとマツモクにせよフジゲンにせよ、1ピースネックは原山ギターに発注してたんですよね。

その当時の納品形態が、一度マツモクに卸したのちマツモクからフジゲンに卸す形だったようです。

で、当時マツモクが担当していたAria pro2においては1970年代コピーを作っていた関係で、原山さんからマツモクへの納品がラージヘッドのネックになるのはそりゃ当然。

だから、必然的にマツモクのネック卸し先のフジゲンのギターもラージヘッドになったと想像してますがどうでしょう?

以下SE500についてカタログ情報

spec

Body
セン単板ボディ
ボリューム・コントロール×1
トーン・コントロール×2
3段階切り替えスイッチ
PU-100Wピックアップ×3
トレモロユニット付き

Neck
メイプル1ピースネック(ローズ指板もあり)
ディタッチャブルネック
ドット・ポジションマーク
MH803糸巻
SE500T、SE500N、SE500W、SE500B


ちなみにT:サンバースト、N:ナット、W:ホワイト、B:ブラックです。
なので僕のギターは正確にはSE500Tってことになりますね。

ボディがセンとなっております。
センについて詳しく書いてある記事があるので良かったらご参照ください。
ジャパンビンテージの木材について

このギターなんと重量が4.1kgがあり重いです。
このSE500は重さから鬼栓と考えられます。

以上SE500の紹介でした。
ニッチなあなたの参考になればこれ幸い。

これからゴリゴリ改造していこうと思います。
posted by mugeek at 20:01 | Comment(0) | ジャパンビンテージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年02月14日

Gibson / Fenderのメーカー推奨弦高

以前、最適な弦高について、という記事を書いたんですが

実際問題、作った奴が推奨してるのが一つの答えなわけで

ひとまず、出された料理を味変しないで食べてみよう

おいおい、その牛丼は紅しょうが丼になってねぇか?

まったくけしからんな

シェフの気持ちを分かってないよ



僕は牛肉が隠れるほどの七味丼が好きです。


ギブソン社 推奨の弦高



ギブソン社推奨って言っても、言わずもがなレスポールのことですよね。

現行で販売されているレスポールの推奨弦高は

1弦 12F 1.2mm
6弦 12F 2.0mm
※010-046 ライトゲージ時


こちらの値が推奨となっております。

但し、現行のギブソンレスポールのR(アール)の値は405Rとなっており、上記の弦高で問題ないのですが、ヴィンテージのレスポールは
305Rとなっているため、1弦は高くした方がいいでしょう。

ちなみに、山野楽器が輸入代理店だった時代の推奨弦高は

1弦 12F 1.5〜1.7mm
6弦 12F 2.0〜2.2mm


と、されていたため305Rのレスポールをお使いの方はこちらを参考にするといいと思います。

※アール(R)の値
現行レスポール : 405R
ヴィンテージレスポール : 305R



フェンダー社 推奨の弦高


こちらもフェンダーと言いつつストラトメインの話ですが、テレキャスやジャズマス等にも通じる話ですのでご参照をば

1弦〜6弦それぞれ
17F 4/64"(1.58mm)
※010-046 ライトゲージ時


こちらがフェンダー推奨の弦高となっております。

ただし、現行のストラトは指板のアールが254Rで、上記はその値ですが、ヴィンテージのストラトは184Rと相当にアールがきついです。

当時のメーカー推奨が約1.8mmとかだった気がします。

そうなるとギブソンもフェンダーも、ヴィンテージものの弦高が1弦2.0mm・6弦2.5mmでセッティングされるのもうなづけますね。

※アール(R)の値
現行ストラトキャスター : 254R
ヴィンテージストラトキャスター : 184R


まとめ


上記がメーカーが推奨してるセッティングなわけですが

当然、アールや弦のゲージ、チューニングによって変わるのでね

その辺の兼ね合いによって、更に突き詰めていくと良き



一応参考までに

アールが大きければ大きいほど、チョーキングで音詰まりが無くなるので弦高は下げられます

弦のゲージが太ければ張力が増すので、弦高は上がりますし
逆にゲージが細ければ弦高は下げられます

チューニングも半音下げにすると、張力が弱まるのでやっぱり弦高が下げられますね

そんなわけで、速弾き系のギタリストは09-42のゲージを使ったり、半音下げにしたりしますね。

例えばイングウェイは008-011-014-022-032-046という5,6弦のみレギュラーで、1〜4弦が細い上に半音下げだったりします。



メーカー推奨を目安に、自分のプレイスタイルの上調整していくといいかもしれません。

では、良い弦高ライフを

posted by mugeek at 06:00 | Comment(0) | メンテナンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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