このブログではギターについてやたら触れてますが、実は私本職ベース用なんですよね。
よくいるじゃないすか
「え?あのコンビのボケとツッコミ逆じゃないの?!」
ってやつ
あれと一緒です。
いや嘘です、それとは違います。
僕は元School Food Punishment/現siraphの山崎さんが好きで、昔これを一時使用されてたのでずっと使ってみたかったんですよね。
しかし噛むほど長いブランド名と商品名。。
打つのしんどいんでもう一回は打ちません。
Quad Sound-Bass Pre Amp
商品名のQuadは4種類の音色が組み合わせで出来るからの名称でしょうね。
開発コンセプトがサウンドのバリエーションで、一台で現場で対応出来ることを目標にしてるみたいです。
4種類は
@BUFFER ON / Pre AMP ON
ABUFFER ON / Pre AMP OFF
BBUFFER OFF / Pre AMP ON
CBUFFER OFF / Pre AMP OFF
イメージとしてクリーンブスター+プリアンプという2台を1台に収納しましたっていうニコイチな感じ。
とは言え、たぶん4種類はガチでこれ一台でやらない限り使わないっす。
他に歪み使ったりする分には一切使わないっす。
僕にとってはSolo Sound-Bass Pre AMP。
ただその単体プリアンプの性能が素晴らしい。
かかっていく順序は
@BUFFER⇒AEQ⇒BVolume
です。
BUFFER BOOSTER
とりあえず回路のエフェクトがかかっていく順に説明。
僕が全く使ってないバッファーブースター。
バッファー自体はノイズに強くなるとかあるんすよね。
竿から出たばっかりのシールドに乗ってる音はハイインピーダンスでノイズの影響をがっつり受けるので、ローインピーダンスにしちゃおうぜってのが大元の機能。
ただそれこそギターで言うところの、バッファーにはEP Boosterみたいに通すだけで音が太くなるとか、ケンタウロスみたいに通すだけでミドルが前に出てくるとかあるので、バッファーに求めるのって大元の耐ノイズ機能ではなくて現代では音質変化を求める物でしょうね。
その上でこいつはどうなるかっていうと、アクティブ化します。
分かりやすく言うとコンプ感が強くなるって言うといいんですかね。
パッシブベース奏者が曲によってアクティブ臭さが欲しいとか、パッキパキのスラップ弾きたいとかそういう時に踏むといいですかね。
イナたいバラードではOFF、ファンクではONみたいな。
フリーもマーカスもアクティブじゃんか(何
ただこれをコンプだと思えば素晴らしい使い道があって、色んなエフェクターを並べたのち最終段にこれを挟み、BUFFER ONでコンプをかけ、後ろのEQで音質補正。
DAWで音作り込んだあと、コンプとEQは鉄板でMIX時にかけるっしょ。
音源っぽい音が卓に送りやすい、っていう使い方が一番両方ONにした時の好みの使い方ですかね。
その場合のイメージはBUFFER BOOSTのツマミはコンプのアウトだとかんがえていじってみるといいっすよ。
あと念の為、BUFFER ONのみの場合はEQもVolumeもツマミは効きません。
EQ
このEQがマジでやばい。
あれ、語彙崩壊してる。
マジエモい。
BASS:80Hz ±22dB
MIDDLE:200〜2kHz ±16dB
TREBLE:6kHz ±22dB
これ必要なアダプターが9Vなんですが、内部昇圧で18Vまで上がってるんですよね。
その結果ブースト出来るdB範囲めっちゃ広いんですよね。
電圧上げるとなぜそんなこと起こるのかってのは割愛しますが、ご飯めっちゃ食うと太るみたいなもんです。
ミドルの対応周波数はFREQUENCYツマミで調整します。
一応12時で280Hzで15時でみんな大好き500Hz。
スタートが7時の200Hzから15時が500Hzというローミッドに対しめちゃくちゃ細かく調整出来るのがめちゃくちゃ魅力。
15時方向から17時方向で500Hzから2kHzまで一気に向かいます。
またこれトレブルがシェルビングなんすよね。
これもDAWのEQっぽい仕様で、プロっぽいMIXってなんかキラキラしてるじゃないすか。
例えば、ビートルズが愛したEQにRS135ってのがあるんですが、これ8kHz以降をガチ上げするEQなんすよね。
そうすることによってパリッとして音に透明感が生まれ抜けが良くなるんですね。
以降MIXにおいて、高域のブーストは主流の方法論となっていて、現代においてはSonnox OxfordのInflatorなんかの高次倍音付加なんかも同じような理論で重宝されてますね。
んで、このプリアンプのトレブルはシェルビングなのでめちゃくちゃそのツボを分かっている仕様。
そのまま卓に送ってください、いい音しますよという漢気を感じる。
また、BASSのブースト帯域が80Hzという玄人好みのポイント。
これより下だと箱ではLOWが回っちゃって意外と不便だったりする。
これは一概には言えないですが、キックのLOWのピークが60Hzにあったりするので、マスキングされやすく被りやすいんですよね。
この辺もアンサンブルを意識したポイントとなっていて、プロにこりゃ重宝されますわ〜〜って感心しましたね。
実際の使用例
BUFFER ON / Pre AMP OFF
Ex.1]最前段バッファーとして
これは分かりやすくローノイズ化兼音色変化ですね。
ギタリストがケンタウロスやTS808を最前段に置くイメージで使うといいと思います。
Ex.2]最後段バッファーとして
これは最終的な音色補正として使われるEP BOOSTER的な要素としても捉えられますし、コンプ的な意味合いとしても使えます。
バッファーって名前に捉われないのがキモ。
RATだってディストーションだけどとんでもなくコンプ感強いっしょ。
BUFFER BOOST ON / Pre AMP ON
Ex.3]最前段のアクティブ化プリアンプとして
これはパッシブベース限定ですが、アクティブベースのオンボードプリアンプをアウトボードに取り出すイメージですね。
まずこれで、素の音を作ってから色々かけていく感じ。
Ex.4]最後段コンソールとして
上記でも書きましたが、バッファーをコンプと捉え、EQを卓のEQと捉えるミキサーのワントラック的なイメージです。
そうするとここから卓に入った音が音源のようにバランスの取れた音が送れます。
非常にDAW的な使い方。
BUFFER OFF / Pre AMP ON
Ex.5]一般的なプリアンプとして。っていうか高品質EQとして。
この用途が一番多いんじゃないでしょうか?
ご多分に漏れず僕もこの使い方です。
最終的な音色決め用のプリアンプとして使用。
上記のコンソール的な意味合いもありますね。
僕は初段にコンプ入れてるので、これ以上のっぺりしたくないんですよね.
あと折角パッシブベース使っている以上、細かいニュアンスも出してやっぱ巧ぶりたいじゃないすか(巧いとは言っていない。
※写真のツマミ位置は写真用なので適当です。
ってことで超優秀
ほかにも色々な使い方があると思います。
それこそ、歪ませないジャズマンなんかはこれ一台で幅が広がると思います。
とにかくオーディオ的な音の良さが魅力。
ハコのライブの外音に不満があるとか、アンプはモニター的な使い方じゃいとかの実践的な使い方から、そもそも自分のベースアクティブ化してぇんだよなぁでもボディ削りたくねぇなぁとか、そんなニッチな需要にも答えてくれる一台です。
元々3〜3.5万円くらいしてましたが、廃盤になって価格も落ち着いてきた今が買い時ではなかろうかと。
見つけたらオススメです。
なんだか、自分の情熱もあってやたら難しい話を交えつつ長くなってしまった。。。
読んでくれてありがとう。