2019年09月12日

YAMAHA FG-122 1976年 オレンジラベル

FGシリーズ


ヤマハのFGシリーズは1966年に誕生した、国産第一号のフォークギター。
まず最初に、FG-180とF-150の2機種でスタートしました。

MartinのD-28の形であるドレッドノートを、ヤマハはそれをジャンボと呼び
またクラプトンの使用で有名なMartin 000-42の形であるトリプルオーを、ヤマハはフォークと呼んでいました。

FG-180がジャンボタイプ、FG-150がフォークタイプとして分類されてました。
※のちの正確な表記は、FG-180JやFG-150Fになります。

当時の所謂、ジャパンビンテージと呼ばれるFGシリーズはマニアには昔から人気なんすよね。
それこそジャパンビンテージっていう名前が出てくる前から人気。
そういった意味じゃ、時代に流されず評価されていることでその質が分かると思います。

勿論、物によるんですけど凄い鳴るんですよね。

有名なのはやっぱFG-180で、ゆずの岩沢さんが使っていたことで有名ですね。
デビュー当時の音源なんかではバリバリ使ってたみたいなんで、気になる方は音源をどうぞ。

んで、時は進み1970年代のアコースティック市場ってジャンボとフォークだと、フォークの方を安くするのが主流だったんすよね。
しかーし、ヤマハさんこのFG-122を出す頃には同価格で2タイプを出してました。
そこで、値段を変えない代わりに廉価版を出しました。

それが、このFG-122

※廉価版はフォークのみ

YAMAHA FG-122 オレンジラベル


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このギターは斉藤和義さんが使用していたことで、当時のヤマハの廉価版ギターなのにも関わらず再評価され貴重な一本となってます。

販売期間は1975年〜1978年のギター。
(※1975年に製造はされてても、発売は1976年からなはず・・・)
シリアルは「60802」で、サウンドホールのネックエンドらへんに書いてます。

1973年から1984年のシリアルは5桁シリアルで
頭文字が西暦+日付で読みます。
ってことで、このギターは1976年8月2日に製造されたギターですね。

斉藤和義さんのFG-122のシリアルナンバーは「60725」だそうで、1976年7月25日生まれの子ですね。
お、僕のと1週間くらいしか変わらない!

ヘッド表
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ヘッド裏
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FG-152以上からはロトマチックなのに対し、FG-122はオープンタイプのペグで、ここでコストカットしてるのが分かります。

バック
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この裏側の木材も、サイドもトップもFG-152と同じ木材なんですよね。
トップにいたってはFG-402まで使われている木材。

ここでこのギターの詳細スペックを見ていただくと
specボディ:フォーク
スケール:636mm
トップ:エゾ松合板
サイド・バック:アフリカン・マホガニー合板
ネック:ナトー
フィンガーボード:プヒンガ
ブリッジ:プヒンガ
木材で唯一違うのが指板とブリッジのプヒンガ。
あちらはパリサンドルって木材を使ってます。

こことペグで¥3,000円分のコストカットしているんですね。
しかし言うてそこだけなので、値段にしては異常なほど高品質。

ラベルの話

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ヤマハのアコギのみんな大好きラベル。
このギターはオレンジラベル。

1976年のヤマハのラインナップは、新たに6価格帯のギターを発売。
全てオレンジラベル。

ちょっとした転換期で、ジャンボという名称をやめてウエスタンと呼ぶようになりました。
FG-150JやFG-150Fなどの末尾で使われていたアルファベットも廃止し、末尾の数字「1」がウエスタン、「2」がフォークを表すようになる。

FG-151/152,201/202,251/252,301/302,351/352,401/402
となり、¥15,000円から¥5,000円刻みで計12機種が発売されました。

なので、FG-122の定価は¥12,200円・・・と思いきや、¥12,000円なんすよね。

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廉価版で¥12,000円の価格帯のフォークタイプであるからFG-122。

なお、冒頭でも書きましたが、ウエスタンのFG-151とフォークのFG-152でボディシェイプが違うもので値段が変わらない。
本来であれば市場においてフォークタイプの方が安く販売されるが、ヤマハは同価格2機種での販売戦略だったので、ならいっそのこと新しく安いフォークギターを出しちゃおうってことで生まれたのが、¥12,000円価格帯の廉価版。

ちなみに¥12,000円価格帯でFG-120というものがあるが、それもFG-120Fというフォークタイプ。
FG-120Fは名前から分かるとおり、1976年の転換前の機種で黒ラベル。
黒ラベルってことで1975年のものになります。

ちなみにFG-120Fのスペックは
specトップ:スプルース
サイド・バック:アガチス
ネック:ナトー
らしく、FG-122とは別物であることが分かります。

最後に

古いFGシリーズは状態が良ければ恐ろしいほど鳴ります。

なんか胡散臭いしダサいから嫌なんだけど、いわゆる爆鳴りってやつです。

さらにこのFG-122は、1976年から2019年という発売から43年経っているにも関わらずネックがピンピンしています。
この記事書くにあたり、ちょっとロッドとか回したんですが、今弦高が6弦2mm・1弦1.8mmで低めの調整が可能となっています。

普通43年経ったら、余裕で弦高3mmとかいきますよ。

そういった意味でもめちゃくちゃ弾きやすくておすすめです。

どっかで触れる機会があったらぜひぜひ。
posted by mugeek at 18:33 | Comment(0) | ジャパンビンテージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月01日

AriaProU ST400 1979年製 マツモク製 ストラトキャスター 改造品

アリアプロU ST400


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なんか書いてねぇなぁと思ったら自分が一番触ってるギター書いてないことに気付いたんご

ってことで、大好きなアリアプロUのジャパンビンテージの1本

ペグとかブリッジとかは全部替えちゃってるんで、オリジナルはボディーと電気系統ですね。
以前書いた【Greco SE500 1979年 フジゲン製 ストラトキャスタータイプ SUPEER SOUNDS】ってギターと似たようなギターなので、違いと同じところを含めて伝えたい。

ヘッド
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このシリーズは『STRINKIN’ SOUND』って名前
Grecoは『SUPER SOUNDS』って名前でやってましたね。
グレコもアリアプロUもヘッドはラージヘッド

このヘッドにはトラスロッドを回せるブレットナットが出てますね。
ヘッドにブレッドナットが出ているのは、Fenderでは1971年から採用された仕様。
対して、グレコの方は同じ年のギターと言えどトラスロッドの仕様がスロットナット(溝ナット)だったり、ピックアップが3wayだったり50年代っぽい仕様なんすよね。

アリアプロUの方が当時の最新系をモデルにしていたことが分かります。

ところで、グレコは50年代の模倣なのになんでラージヘッドなんよ??って思いませんか??

思うよね???(強制)

グレコがラージヘッドを作っていた理由

-制作工場
Grecoフジゲン,マツモク
AriaProUマツモク

これは当時の請負状況で、ご近所さんのこの2ブランドは、元マツモク社員の原山さんが独立して始めた原山ギターにネックを依頼してたんですよね。
んで、その受注方法が、フジゲンはマツモクを通して原山さんに依頼、のちに原山さんからマツモクに卸しマツモクがフジゲンに流す、という工程だったんすよね。

勿論、グレコもアリアプロUも上位機種はスモールヘッドなんですけど、

アリアプロUの
◆上位機種50年代仕様
◆下位機種70年代仕様

という販売仕様にグレコ側が合わせた結果、グレコ側でズレが発生したんじゃないかなぁとか思ってます。

その後、81年頃はフジゲンが原山ギターに直接発注に切り替え、そうするとやっぱりグレコは下位機種もスモールヘッドになりました。
だからグレコ側は元々スモールヘッドで行きたかったんじゃないのかなぁ。

ネックプレート

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シリアルナンバーは【B790152】
頭の数字二桁から1979年製であることが分かります。
工場はMATSUMOKUも文字から当然マツモク製。

以前書いた『1975年のギターの定価って現代だといくら?』から現代価値に換算して¥56,402円くらいですね。
現代価格にしても大した価格のギターではないんですけど、ボディの重さも一般的な重さでネックも強くてめちゃくちゃ弾きやすい。
このギターを手にして、ジャパンビンテージやるな??アリアプロUとマツモクやりおるな??
となったのは言うまでもない。

ボディ前面
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上でも書きましたが、70年代模倣だろうなと思うのはヘッドのブレットナットもそうなんですけど、ピックアップセレクターが5wayなんですよね。
そこもグレコの下位機種との差。

ピックアップはアリアプロUオリジナルのSPUというピックアップを3機詰んでます。

ちなみにブリッジはGOTOHのGE101TSに、サドルをRaw vintageのRVS-112に交換してます。

ヘッド裏
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ペグはGOTOHのSG381-07-L6-Chromeに交換済

ボディ裏
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トレモロスプリングは RAW VINTAGEのRVTS-1に交換済

以下ST400についてカタログ情報spec
ボディー/センまたはアルダー
ネック/メイプルワンピース
指板/Rはローズウッド
P.U./SPU×3
V.T./1V・2T
SW/5ポジションP.U.セレクター
カラー/ナチュラル(N)・サンバースト(S)・ブラック(B)・ホワイト(W)


このボディーのセンっていうのは、ナチュラル(N)のみで他のカラーではアルダーらしいです。
サンバーストから見える木目も、はっきりくっきりしてないのでおそらく本当にアルダーでしょう。

ちなみにボディーは3Pですね。
全体重量は3.5kgでストラトって感じの重量。

当時のAriaProUは、結構過小評価されていて、中古市場でもこの頃のコピーは安く手に入るのでジャパンビンテージ入門としてはめっちゃオススメです。

もし見つけたら買いです。
もしくは教えて下さい。買います。

この備忘録が誰かの参考になれば、これ幸い。

したらな
posted by mugeek at 22:45 | Comment(4) | ジャパンビンテージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年03月31日

Greco SE500 1979年 フジゲン製 ストラトキャスタータイプ SUPEER SOUNDS

Greco SE500


20190331_171500.jpg

去年ヤフオクで購入して放置していた1本。
実は状態が結構悪かったんですが、色々拭いたり磨いたりして割と見れる見た目になりまんた。
ただ、汚れやサビが目立っていただけで、綺麗にしてあげたらフレットの減りも少ないし良い子。

20190331_171539.jpg

SE500というシールが貼ってありますね。
品番から分かりやすく、当時¥50,000円のおぎたー。
ペグがあんまり良くないんですよねこれ。

20190331_171535.jpg

シリアルナンバーは【H791063】です。
アルファベットを除いて頭二桁が年代ってことで1979年製ってことがわかります。

以前書いた『1975年のギターの定価って現代だといくら?』から現代価値に換算して約¥70,000円くらいですね。
79年くらいになると、現代とそこまで大きく物価指数も変わらないみたい。

ちなみにグレコにもマツモク製が勿論あって、ネックプレートに「MATSUMOKU」って書いてあるのがマツモク製。書いていないのがフジゲン製です。

20190331_171509.jpg

SUPER SOUNDSってネーミングで、よくよく考えるとすげぇ安直なネーミング。

だってさ、直訳したらさ


超音!


超!!!音!!!()


ってことですよ・・・どういうこと・・・

クリリンのことで怒ったんですかね?(はなほじ

ちなみにストラトタイプがSUPER SOUNDS()に対し、テレキャスはSPACEY SOUNDSって名前です。

ボディ前面
20190331_171514.jpg

ボディ背面
20190331_171531.jpg
これピックアップセレクターがなんと3WAYなんですよね。
フロント+センターとかセンター+リアとか出来ない仕様。
なんだよ不便じゃねえかって思いがちですけど、実はストラトキャスターがFender社から発売された1950年代はむしろそれが当たり前だったんですよね。

んで、上の画像のヘッドを見てもらうと分かるとおり、ヘッドからトラスロッドは回せない仕様なんですよね。
この仕様も1950年代のFender社のストラトと同じ仕様。

ってことから、このギターは勿論コピー品なわけでして、元にしたのが1950年代のストラトだったんでしょうね。
ネックがワンピースメイプルネックのDシェイプなので、モチーフは1959年かな??

ただし、ヘッドはラージヘッドという、いわゆる70年代仕様。
コピーしきれてへんなぁ、で片付けても良いのですが、これには深い深い海よりは深くない事情がある模様。

当時マツモクから78年に独立した、原山さんという名工がおりました(ご存命)

簡単に言うとマツモクにせよフジゲンにせよ、1ピースネックは原山ギターに発注してたんですよね。

その当時の納品形態が、一度マツモクに卸したのちマツモクからフジゲンに卸す形だったようです。

で、当時マツモクが担当していたAria pro2においては1970年代コピーを作っていた関係で、原山さんからマツモクへの納品がラージヘッドのネックになるのはそりゃ当然。

だから、必然的にマツモクのネック卸し先のフジゲンのギターもラージヘッドになったと想像してますがどうでしょう?

以下SE500についてカタログ情報

spec

Body
セン単板ボディ
ボリューム・コントロール×1
トーン・コントロール×2
3段階切り替えスイッチ
PU-100Wピックアップ×3
トレモロユニット付き

Neck
メイプル1ピースネック(ローズ指板もあり)
ディタッチャブルネック
ドット・ポジションマーク
MH803糸巻
SE500T、SE500N、SE500W、SE500B


ちなみにT:サンバースト、N:ナット、W:ホワイト、B:ブラックです。
なので僕のギターは正確にはSE500Tってことになりますね。

ボディがセンとなっております。
センについて詳しく書いてある記事があるので良かったらご参照ください。
ジャパンビンテージの木材について

このギターなんと重量が4.1kgがあり重いです。
このSE500は重さから鬼栓と考えられます。

以上SE500の紹介でした。
ニッチなあなたの参考になればこれ幸い。

これからゴリゴリ改造していこうと思います。
posted by mugeek at 20:01 | Comment(0) | ジャパンビンテージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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