2018年01月14日

ジャパンビンテージのススメ

ジャパンビンテージ


ジャパンビンテージとはなんぞや?
って思う方がいるかどうかはわからないけど、簡単に説明すると
日本国産のオールドギターですね。

だいたい1970年代〜1980年代前半までの生産が当てはまります。

人によってはただの中古だ
なんて言う人もいて、プラシーボ効果もあるのかもですが、僕はジャパンビンテージが大好きです。

勿論、メーカーや工場を加味した上で、ですが。

木材の成長


ジャパンビンテージの話を詳しくする前に、いわゆる中古にも当てはまる木材の性質について解説します。

木というものは成長します。
生えてる時からではなく伐採したあともです。

その後シーズニングという工程を経てようやくギターの木材として使用出来るようになります。

シーズニングというのはいわゆる木を寝かせる工程で、よく町中の土木屋さんに立て掛けられてるのもその一つです。

伐採された木はその環境に順応しようと、沢山の季節や湿度、温度を感じながら体で覚えようとしてくれます。

「俺の体は今が一番ベストなんや!」

って状態になろうとしてくれます。

できれば何年もシーズニング期間を与えてあげると、木は安定します。

最近は人工乾燥機で乾燥したのち、数ヶ月馴染ませたら木材としてしようすることもありますが、生産量の増加のため新しい手法で各工場取り組んでます。

しかしながら高いギターはやっぱりシーズニングにめちゃくちゃ時間をかけたものを使用してます。

よく安ギターなんかでネックがどんどん反っていくギターあるでしょ?

あれなんかは元々の木材の弱さもありますけど、明らかにシーズニング不足。


弦が

「こっちへおいでよ」
「そっちじゃないよ」

なんてライアンを井戸に誘うホイミンばりに木材に話しかけます。

そうするとシーズニング不足の若い木材は

「あ、そっちッスね、りょうかいでぇーす」

って藤森慎吾ばりに向かってっちゃう。

それで余計にどんどん曲がってっちゃうのね。

ところがシーズニング期間を多量にもうけた木材なんかはね
もう高倉健ばりの渋み

「自分不器用ですから」

なんて言って動かざること山のごとし

弦ちゃんの、星野源ちゃんの言うことなんて全然聞いてくれやしないんです。

人間と一緒で老人の頑固な方は人の意見よりも、自分の信念を貫きます。
その人の経験によって判断されているものですよね。

木材も一緒。
シーズニングは人生経験値を与えて判断を一任します。

それによって強い木材が誕生します。

さて、表題のジャパンビンテージとどう関係があるのかと言うと

現代では大量生産によってシーズニング工程が新しくなってる話は上記でお伝えしました。
それでも高いギターはシーズニングをしっかりしたものを使用していると。

ジャパンビンテージと言われる時代の木材は、大量生産する必要もなく、そもそも今のような最先端システムは存在しません。

加えてまだ木材も余っていた時期で、シーズニング済の木材を得ることが容易でした。

その為ジャパンビンテージの作業工程上、木材の取扱いだけで言えば現代の高いギターと同じレベルでの取扱いを、結果的にしていたということです。

もっといえば、現代の高いギターは

『昔ながらの製法』

っていうネーミングブランド有りの製法ということにもなります。

以上のことから、木材のモノ自体は一先ず置いておいて、当時の木材の管理、取扱いに関しては現代においても群を抜いて優秀だったのです。

まずその点だけでも価値のあるものと理解しましょう。

長くなりましたが次回ジャパンビンテージ木材の種類において。

でわでわ。
posted by mugeek at 20:29 | Comment(0) | ジャパンビンテージ | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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