愛知の海苔が好きなんですよね。
いきなりなんのこっちゃってお思いのあなた
私もいきなり何言ってるねんと驚いてます。
味にガッツがあるんですよ。
対して有明の海苔は高品質できめ細かくて、レベルは高いのですが淡白というか素朴というか。
これなんかに似てるなぁって思って
よくよく考えたら、MADE IN USAのギターとMADE IN JAPANのギターみたいだなと。
日本のギターって精巧に作られていて、非常に良く出来ているんですけど、お利口さんというか内申点4!って感じの意識高杉出木杉君。
この技術は凄いことなんですけどね。
個体差もほぼ生みませんし。
対して、USA製は粗雑なところがあるくせにダイナミックに鳴りやがる。
まじ愛知の海苔。美味い。
残念なのはお値段同じなのに個体差があるからだいぶ博打。沼。
ノーカン!ノーカン!
今回はそこを踏まえつつボルトオンネックの接合部について。
ぶっちゃけ定説と外れた話が多いので、信じるか信じないかはあなた次第(どーーーん!)
USA製のボルトオンネックあるある
ボルトオンネックというのは説明するまでもないですが、Fender社のストラトのネックのように取り外し可能なビス留めされているネックですよね。
デタッチャブルネックとも呼ばれています。
それでFender USAのストラト、カスタムショップも含めて、この接合部が雑なんですよ。
やれビスが曲がってるだとか、ネックエンドとボディの隙間広いじゃねえかとか
おまけに弦高調整のためか、ネックポケットに紙なんかを挟んでたりすることすらある。
みっちりネックとボディが締まって、一つの木のように密着している方が音が良さそうじゃないですか?
なのに、向こうのギターはその造りでもダイナミックに鳴りやがる。
まじ真面目が損する現代社会怖い。
コツコツやっていれば、誰かが見てくてくれる、とは一体なんだったのか。
学生時代の不良が、意外と大成しちゃう。
ってことで精巧であることが、必ずしも正解じゃないんですよね。
振動伝達率
張られている弦の長さの大半は、ネックでを占めている。
開放弦に至っては弦の振動の中心は、12F付近の振動が一番大きいのだ。
つまり弦振動はその地点が一番大きく、一番音がデカい。
あたかも弦の音が一番大きいのがピックアップの上であると錯覚しそうだが、実はそうではない。
さて、そのネックの振動をどのようににボディに伝え、伝わった音がピックアップまで辿りつくかということが重要である。
ここでギタリストであれば触ったことがあるであろう音叉を思い出してほしい。
「キーーーン」って鳴らした時に、柄の丸い部分を平らなところ(机とか)へ当てると音がデカくなるでしょ?
あれの丸ってちゃんと意味があって、接する部分が「点」になるんですよね。
物質から物質へ振動を上手に伝えたい時は、実は「面」より「点」の方が効率的に鳴るのです。
糸電話なんかもそうでしょ?
糸の点から点へ伝わっているわけ。
振動ってものはエネルギーだから、発生した途端すぐに逃げ場を欲しがるのね。
それが面だと、拡散してすぐに逃げちゃうわけ。
んで、逃げちゃうことが悪い事ではなくて重要なのは逃がし方で、一気に逃がすか徐々に逃がすかで、膨らむ周波数が変わってくるんですよね。
具体的につまりどういうことだってばよ?
ギタリストの三宅康介氏が、自身が出している「ストラトのポテンシャルを200%引き出す極意」という教則DVDにて、好みのジョイントのビスの締め具合はボディ側の2つを締め、ネック側の2つを緩めるとおっしゃっていました。
また、余談ですが、元ジュディマリのTAKUYAさんもフレーズでサスティンを稼ぐ時、ピッキングしたあとピックをボディに当てて自分の体も使って振動させるテクニックを以前教則アプリにて解説してらっしゃいました。
ここでもピックを使って「点」ですね。
上の例をざっくり解析すると、「面」は表面積が大きい分一番エネルギーの大きい低音を逃がそうとします。その分逃げる速度が早いです。
対して、「点」においては音叉のように逃げる速度が遅く、サスティンを稼ぎ音がクリアになります。その分低域の伝わり方にロストが発生し、やりすぎると音が痩せます。
つまり、そのへんの長所と短所を組み合わせたバランスが大事で、MADE IN USAのダイナミックおじさんは意図的なのか偶然の産物なのかは知りませんが、うまい事鳴っているんだなと思います。
日本人の精巧な技術は素晴らしく、それは世界一の丁寧さと言っても過言ではないのですが、如何せん科学的根拠のないものが迷信じみて伝わっている部分もあるんですよね。
職人の修行年数で、日本人はその板前の腕を判断しがちですが、10年皿洗ってたりしますからね。
場合によっては1年目と11年目の技術力は、年数ほどの差はなかったりします。
もはやイメージの話ですよね。
それと似たような話で、巷では、接合部が精巧であればあるほど音が良いという話も聞きますが、個人的にはイメージ先行してるんじゃないかな?って思ってます。
という理系卒の人間のお話でした(小並