眩しい、肌がもう水をはじきそう。
僕はもうくじけそう。
よし、肌の観察は置いといて、音をちゃんと聴こう。
...あれ、なんか…こいつら、音いいな。
ベロシティがぬるいとか、ストリングスが寝てるとか、いろいろあるけど、
でも出音はもうまあまあそれっぽい。なんかそれだけで感心しちゃう。
偉そうに「こうするといいよ」とか言ってるけど、正直そのままブーメランで自分に刺さってくる。
昔の俺、むしろ毎回怯えてた。「これ…大丈夫かな…聴かれたら死ぬかな…」って思いながらアップしてた。
先人には「ギターの音悪いよ」
と言われ
ピアノもなんか「ベロシティ調整が雑」
ストリングスは「エクスプレッションちゃんと書いてる?」
とか言われる始末。
え?なに?新しい筋トレの器具?
でも当時は全然わかってなかった。
なんなら「NIRVANA好きだし」とか意味の分かんないこと言ってた。
でもその頃にはインターネットでの叱責慣れもあって、意外と落ち込まずに素直に人の意見聞けた。
誰かから「音ちょっと軽いね」って言われれば
「軽いって何!?物理!?感情!?」って混乱しながら、EQとか倍音とか理解してった。
そうやってちょっとずつ“マシな音”になっていった。
耳も、心も、たぶんその都度EQされていったんだと思う。
だからピアノ音源これにしなさい。ストリングスの書き方はこうです。
全部従った。
僕が犬なら渋谷で飼い主待ってる。
で、未来ある若者に「ちょっとベロシティが…」とか言ってると、
顔が「俺…だめなんすね…」ってなってくる。
こっちも「いや!そうじゃない!ベロシティは君の人格じゃない!」って必死になる。
でも通じない。ベロシティで人格否定された気持ちになるらしい。
これ、世界一センシティブなMIDIパラメータだよ。
そういえば昔、ニコニコ動画に曲上げてた時期があって。
投稿するたびにちょっとずつ音が良くなってた。
というかなんか辛辣なコメントくるから、負けず嫌い発動して次からは言われたくなくてどんどんクオリティアップを目指してた。
1曲ごとにちょっとずつ音質がよくなっていくのが実感できた。
EQ、リバーブのルーティン、コンプ。
全部ちょっとずつ。
でもね、なかには音質が一向に変わらないまま20曲ぐらい投稿してる人もいた。
毎回「今回かなりいい出来です」って言ってたけど、
再生ボタン押すたびに「マジで!?どこ!?」ってなる。
音に対する自信と、実際の音の乖離。
今思えば、その人には辛辣なコメント来てなかったっぽい。
まさに駄サイクル。
知らない人はネムルバカへGO。
なんならそういう意味じゃyoutubeのコメ欄ってニコニコ動画に比べたら優しい。
良いことだけど、ニコニコの混沌(カオス....ノンノン....ケイオス)が僕を育ててくれたから、優しさが一概に全部良いとは言えない。
もう言ってることがコンプライアンス遅れの老害。
ツッコミで頭はたくの難しい時代らしい。
カミナリかわいそう。
そんなときに、「自己評価が高すぎる人」って記事読んで
「ダニング=クルーガー効果」について書いてあった。
あーはいはい、知ってる知ってる。
アンプでしょ?
hideがつかってたね、フリーも使ってたやつ!
「違う」
…違うの?
ダニングクルーガー効果(Dunning–Kruger effect)とは、能力の低い人や経験の浅い人が、自分の能力を正しく認識できず、自分を過大評価することです。
そのため、現実の評価と自己評価にズレが生じている状態になります。
これは、思い込みにより非合理的な認識をしてしまう「認知バイアス」と呼ばれる心理現象の一つです。
自己評価と現実評価のズレ:
能力が低い人が、自分の能力を正しく認識できず、自分を過大評価してしまう状態です。
認知バイアス:
根拠のない自信や、思い込みによって非合理的な判断をしてしまう心理現象です。
自己認識の重要性:
自身の能力を客観的に評価するメタ認知能力の欠如が原因です。
過大評価のデメリット:
周囲からの誤解を招いたり、業務に支障を及ぼしたりする可能性があります。
過小評価のデメリット:
自身の才能を見過ごしたり、成長を阻害したりする可能性があります。
僕もね、中学の時、東京ドームに立つって言ってた。
というか同級生にいっぱいいたんだよ。
「マジでいける気がする」って言ってたけど、
今思えば何が?なにが“いける”だったんだ?
でもやればやるほど差が浮き彫りになってくる。
で、久しぶりに会った地元の同級生は30歳になっても言ってた。
「...東京ドーム、立つから」
建てるの間違いでは?一瞬“建築関係の夢”かと思った。
いや、それが武道館・アリーナと言わずともデカバコでやってりゃ僕も何も言いませぬ。
その人、ずっと同じバンドのコピバンやってて、
解散もくそもないのにコピバンで解散ライブとかいってやって、再結成して、また同じバンドのコピバンやってた。
自己ループ型音楽人生。メトロノームより規則正しい。
オリジナルやってたときは対バン相手に「うちのバンド負けてない」とか「勝った」とか言ってた。
どう見てもコールド負け。
審判すらいなかった。もうグラウンドじゃなかった。なんか河川敷の草むらで一人でガッツポーズしてる感じ。
でも自信だけはある。もう訳がわからない。
あ、これがダニング=クルーガー。
一方で、バイタリティのある人は本当に強かった。
逆に音質なんかしらねえ良い曲を早く出すんだってタイプもいた。
飲み会にネタを仕込んでくる。打ち上げでも企画力がある。
そのままスターになった。
バンド時代の先輩もそう。
彼らは、頼みごともうまい。
人の善意に全乗っかりできる力がある。
ズルい。でも、それが才能だったりする。
根底にはちゃんとした自信があった。
ちゃんと裏付けがあった。あと、笑顔が強かった。なんかもう物理的に明るかった。
才能じゃない。バイタリティだ。
カンブリア宮殿で見たゴディバの社長(フランス人)、弓道やってるらしい。
理由が「年取ると叱られなくなるから、できない場に身を置くため」って言ってて、
なんかもう、わかりすぎて正座した。
わかる。
こちとら今、誰にも怒られてない。
パン1で生活してる。
そんなこんなで、今日も後輩にアドバイス。
「ベロシティ、もうちょっと神経質になろうか」って。
でも、たぶん今この文書いてる自分が一番神経質になってる。
主にコンプラ。
最近の社会厳しすぎるって。
表現の自由ってなんだっけ。
部下に注意もできねぇ。
とりあえず、耳よりまず心をEQしたい。
いやコンプか。
あ、なんだ、コンプライアンスのコンプってコンプレッサーか。